はじめに
コーヒーを豆から挽けるデロンギ(DeLonghi)の全自動コーヒーメーカーマグニフィカS(ECAM22112B)を、2021年のAmazonブラックフライデーで購入! 小田原に移住してテレワークをしている筆者にとっては、想像を絶するQOLの向上につながった。
たんにカフェのようなコーヒーを美味しく飲めるようになっただけではなく、豆の種類や焙煎方法、風味の違いまで楽しめるようになり、気分によって最適な豆を選んだり違いを探ったりと、何気ないカフェタイムにいくつもの楽しみが増えた。
購入者限定のアンケートに回答すると、コーヒー豆ももらえるのも、とてもうれしい体験だ。
その体験をもとに、実際の使用感や楽しみ方をレポートする。
デロンギ「マグニフィカS」(ECAM22112B)とは
デロンギの全自動コーヒーメーカー「マグニフィカS」を買った経緯
筆者が購入したのは、2021年の11月にAmazonで開催されたブラックフライデーのさなか。小田原に移住後は新幹線通勤をしていたが、本格的にテレワークを実施する都内の会社に転職し、小田原でのテレワークライフを満喫していた。
そこで、さらにテレワークを充実すべく、コーヒーメーカーを探していた。
そこまでコーヒーに詳しかったわけではなく、市販のドリップコーヒーをいくつか飲み比べして楽しむくらいだった筆者は、まずは「豆から挽く」ということに興味があった。
一時期は、「Nespresso」などのカプセル型のコーヒーメーカーも興味があったが、どうもドリップコーヒーと豆から挽きたてのコーヒーの中間で中途半端な感じがして、とっつきにくい印象だった。その割にコストが無駄に嵩むのも気に入らない。
どうせなら、ついでに自動で挽きたてコーヒーを淹れられるなら嬉しいと、眺め始めたのはPanasonicと、シロカののミル付きの全自動コーヒーメーカーだった。
シロカ、Panasonic、delonghiのコーヒーメーカーを候補に
ただ、シロカはコスパはよさそうなものの、自宅で利用している食器洗い乾燥機がいまいち不調が続き、何度も修理に出していることもあり、ここはケチらず、王道のブランドPanasonicか……と考えた。
Panasonicでも2万円前後で販売されており、機能も「沸騰浄水コーヒーメーカー」とうたわれているのも興味深い。お手軽感を感じる印象だ。
ドリップされた珈琲はサーバーに最大5杯まで淹れることができる。
淹れても飲みきれずに風味が劣化しないか気になったが、パナソニックのコーヒーメーカーは煮詰まりの軽減機能があるので懸念も減るし、挽いたあとのミルも自動洗浄というのも時短や手間を減らすには十分そうだった。
ちなみに、フィルターは紙を利用するタイプだ。
テレワークに最適なモデルを検討
しかし、1人暮らしやテレワークで自身が中心に飲む場合は、やはり1杯ずつ挽いて入れられるコーヒーメーカーのほうが良いだろう。
ということで、名前はよく聞くが、とても高そうで格調高く、コーヒーのことを熟知している人しか使わなそうだと思っていた「デロンギ」の全自動コーヒーメーカーの仕様も、参考に確認してみることにした。
delonghiとPanasonicの全自動コーヒーメーカー比較表
以下は筆者の独断と偏見(もちろんPanasonicの実機は使用したことがない)をお許し頂きつつ、ご参考にしていただければと思う。
デロンギ (エントリーモデル 全自動コーヒーメーカー 「マグニフィカS(ECAM22112B)」の例) | パナソニック (沸騰浄水機能・デカフェ豆コース搭載 「NC-A57-K」の例) | |
サイズ | 幅238×奥行430×高350mm | 幅371×奥行291×242 mm |
価格 | 63,800円 (2022/02/11現在Amazonにて) ※筆者は2021年ブラックフライデーで47,800円で購入 | 18,980円 (2022/02/11現在Amazonにて) |
抽出の手軽さ | ◎ 立ち上がり1分、淹れるの1分程度。 おかわりもカップを置いてボタン一つで抽出可能。 抽出ごとにフィルタ交換や手入れは一切不要。 | ○ 1回抽出したら紙フィルタの交換と豆の再セットが必要。 ※ただ1度に5杯まで抽出できるので、同時に複数杯が必要な場合はそこまで懸念にならないかと。 |
お手入れの手間 | 抽出ごとには不要。 デイリーでは水受け、カス受け、タンクの3点を水洗いくらいでOK。 ※カス受けは最大14分杯まで。 数週間・1ヶ月単位でミルの水洗いや豆ホッパーの掃除など。 | 抽出ごとに以下が必要。 ・コーヒーカスをフィルタごと捨てる。 ・バスケット(フィルター受け)を洗う。 |
豆の投入・ストック可能量 | 最大250グラム ※いろいろな豆を飲み比べたい場合などは、1杯分だけ入れるなど、自由に投入可能。 ※取り扱い説明書によると、豆を入れるホッパーはある程度の気密性と遮光性があるので入れっぱなしでもよいが、3日以内に消費することをおすすめしている。 | 1回で抽出する量を都度投入 |
テレワークとの相性 | ◎ 一人で飲む分を飲みたいときに1杯ずつ挽きたてで飲める。 | △ 抽出後はサーバーで保温されるので、1度に飲みきれないと劣化してもったいない。 1杯分づつ淹れてもよいが、都度豆の投入とフィルタ交換が必要。 |
淹れる時間 | 1杯1分程度 | 5杯で5分程度 |
豆250グラム750円とするとして、 100円のコンビニコーヒーに対して商品価格をペイできる杯数 ※1杯あたり30円として△70円。 | 上記購入価格63,800円をペイするには911杯飲めば元が取れる。 1日3杯飲んだら、1年弱でもとがとれる計算。 | 上記価格の18,980円をペイするには271杯飲めば元が取れる。 1日3杯飲んだら、3ヶ月でもとがとれる計算。 |
重さ | 9.5 キログラム | 3 キログラム |
容量 | 1.8L | 5カップ(約670ml) |
淹れ分け | ○ エスプレッソとカフェ・ジャポーネ(ドリップコーヒー風)の2種。 それぞれ1杯or2杯のボタンあり。 さらに豆の量を調節するダイヤルで無段階調整可能。 | ○ 「マイルド」「リッチ」「デカフェ豆」の3コース。 豆の量は、抽出前に都度投入する際に自身で加減する。 |
挽き分け | ○ 「極細挽き」から「細引き」までの間で7段階から選べる。所定の方法でダイヤルを回して設定可能。 | ○ 「粗挽き」「中細挽き」フィルター2種類のいずれかをセット。 |
給湯機能 | ○ カップの湯せん用にミルクフロッサーからお湯が出る。 インスタントスープやコーヒー以外のドリンクでお湯を使う際にも地味に便利。 (その際フロッサー、スチームノズルを外すとお湯の勢いが緩和される) | なし |
デロンギの全自動コーヒーメーカーとパナソニックの全自動コーヒーメーカーを比較してみると、このような感じだ。
最終的に迷いに迷いつつ、筆者はデロンギを選択した。
せっかく完全テレワークだし、毎日楽しむせっかくの珈琲なら、多少高くても悔いない製品を選びたい。
そう思っていた矢先のちょうど2021年11月、Amazonでブラックフライデーが開催され、上記のように破格で販売されていた。迷わずポチッと購入し、到着を楽しみに待った。
いざ、開封後のセットアップ
実際に商品が到着し、開封! なかには、以下の付属品とともに、黒くきれいな本体が梱包されている。
付属品一覧
- 計量スプーン
- クリーニングブラシ
- 水硬度チェッカー
- コーヒーマシン用除石灰剤
取説をみつつ、セットアップ。初めて使う際のセットアップの流れとしては、「機械内部の空気抜き(抽出経路への水の充填)」、「水硬度の設定」の2点だ。
水硬度の設定は、自宅の水道水の水硬度をチェックして、それに適した設定にするものだ。水硬度チェッカーがついていたのは面白い。水質にもこだわって調整するのは、バリスタのような感覚になり、テンションが上がる。デロンギでコーヒーを飲むのがどんどん楽しみになりつつ、設定を進め、ついに準備完了だ。
エスプレッソとカフェ・ジャポーネ
写真のように、左側にはエスプレッソの1杯・2杯抽出ボタン、右側にはカフェ・ジャポーネの1杯・2杯抽出ボタンがある。真ん中は、豆の量の調節ダイヤルだ。
エスプレッソは、想像いただけるように、抽出時に圧力をかけながらコーヒー豆の風味を最大限に引き出す抽出法だ。
それに対し、一般的に「コーヒー」と呼ばれる、カフェやコンビニコーヒーで提供されるようなコーヒーは、「カフェ・ジャポーネ」モードで抽出する。
デロンギの全自動コーヒーマシンは、抽出に9気圧という高圧の「タンピング」工程をとりいれており、エスプレッソの抽出に最適化されたしくみになっている。
そのため、先述の一般的なコーヒーのほうが好みの日本人も多いため、ドリップコーヒーのような「深蒸しレギュラーコーヒー」もしっかりと楽しむことができるのだ。
エスプレッソは、1度蒸らしたあとに一気に抽出するのに対し、カフェ・ジャポーネでは、コーヒーをハンドドリップのように蒸らしながら間欠抽出を行い、抽出する。
なお筆者はそれまで「エスプレッソ」は苦くてとっつきにくい印象だったのだが、今回デロンギの全自動コーヒーメーカーを購入して多様な豆を飲み比べていると、「エスプレッソ」のほうが豆本来の濃厚な風味の違いを楽しめるので、いまとなっては、こだわって味わいたいお気に入りの豆はエスプレッソで抽出することも多い。
このように、抽出中には「クレマ」とよばれる泡がたち、カフェで提供されるコーヒーそのものだ。
この写真はそうでもないが、新鮮な豆だとさらにふわもこの香り高いクレマが上面を包む。
このように、豆の鮮度の違いでもコーヒーの表情に影響が出る、ということも実際にわかるのはじつにおもしろい。
意外と便利な給湯機能
棚からぼたもちだったのは、給湯機能だ。
筆者は、テレワークメインのため、テレワークのデスクにどかんとデロンギの全自動コーヒーメーカーを設置しており、いつでも手を伸ばせば挽きたてのおいしいコーヒーが飲める環境にしている。
たまに、甘いドリンクや温かいスープなどを飲むときもあるのだが、これまではその1杯のためにキッチンに行って、ケトルでお湯を沸かし、ココアやスープの粉を準備してお湯をそそぎ、出来上がったらデスクに持ってきていた。
しかし、こんなシーンにも革命はもたらされた。ココアなどコーヒー以外のホットドリンクや、カップのスープのお湯注ぎにも大活躍しているのだ。
ミルクフロッサーは、カップの湯せん用にただのお湯も出るようになっている。
ただ、「お湯が出ればよい」という簡易な想定の機能のため、ミルクフロッサーの細い先端から勢いよく「噴射」される感じで、カップに粉ものがあると飛び散る懸念もあった。
しかし、筆者が勝手に思いついたのだが(そのため責任はもてない)、「ミルクフロッサー」と「スチームノズル」を外すと、お湯の出口が多少太くなるため、お湯の勢いが緩和されるのだ。
これはインスタントスープやコーヒー以外のドリンクでお湯を使う際にも地味に便利で、日々活用している。(その際フロッサー、スチームノズルを外すとお湯の勢いが緩和される)
アンケートに回答するとデロンギ社からもらえる、美味しいコーヒー豆の贈り物
これは製品を開封するまで知らなかったことだが、デロンギの全自動コーヒーメーカーの購入者限定で、アンケートに回答するとデロンギおすすめのコーヒー豆が「もれなく」プレゼントされるキャンペーンが実施されている(2022年1月現在)。
アンケート内容や詳細は、当事者以外にはあまり展開するのはふさわしくないこともあり控えておく。が、当時SNS等で調べてみると、コーヒー豆が基本的に2袋、+αのことをすると2袋、さらに+αのことをすると1袋がつき、なんと最大5袋のコーヒー豆を返礼品として送っていただけるのだ!
もちろん、筆者も製品の満足をぜひ言語化したかったため、それらにすべて対応し、後日5袋の豆が自宅に届いた。
しかもなんと、5袋すべて違う豆!
デロンギの公式サイトのオンラインショップに販売されている、250グラムで1,000円台前半から2,000円弱のコーヒー豆が揃っていた。
実際に購入した場合8,640円相当くらいで、これはほんとうに嬉しいものだった。
どれもデロンギの全自動コーヒーメーカーにあうよう開発された豆とあり、市販のコーヒー豆とはまた違う楽しみが詰まっている。
なお、時と場合によって内容は変わる可能性もあるようだ。あくまで参考としてほしい。
まとめ
小田原に移住して新幹線通勤をしていた筆者が完全テレワークとなり、おうち時間をこれまでもよりもさらに充実させることができた、このデロンギのコーヒーマシン。
購入してからまだ3ヶ月だが、いまでも毎日フル活用して朝から晩まで飲んでいる。
だいたいこのような買い物をする際は「数ヶ月使ったら飽きるのでは……」という不安もあったが、いまだに抽出中も眺めているのが楽しくて、抽出中も香りを感じながらじっとみてしまう日々。
あまり時短にはなっていないほど愛用(笑)している。
なにぶん、抽出中の香りがほんとうにいい匂いで、カフェやコンビニコーヒーのあのいい香りに包まれる日々。
価格だけみると「高い」のだが、日々の充実度や幸福度は格段に向上した。これで家がカフェに様変わりするのであれば、もはや安いくらいだと筆者は考える。
なお、夜はカフェインが気になるので、デカフェ豆もおすすめ。
いまでは多様なノンカフェインのデカフェ豆も市販されているし、カフェのチェーン店でもオリジナルのカフェインレスの豆を売っている。それらの豆の違いを楽しむのも、新たな趣味に加わった。
デロンギの全自動コーヒーマシンは、ぜひ、テレワークライフにもおすすめしたい相棒だ。
詳細は以下オンラインストアから。
なお、コーヒーについては以下の記事でもお得で楽しいコーヒーショップの紹介もしている。
このほかにも、東京から小田原に移住して新幹線通勤をした経験やコロナ禍での転職活動なども紹介しているので、テレワークや移住に興味のある方は他の記事もぜひ参考にしてみてほしい。