新幹線通勤と移住をコロナ前から実践した私が語る、新幹線通勤・移住のメリットとデメリット

仕事・通勤

はじめに

2019年に東京から小田原に移住した筆者。

当時は、翌年にまさか世の中がコロナ禍に襲われ、希少な部類である移住や新幹線通勤がこれほど注目されるとは考えもしていなかった。

最近では、NHKでも「“東京一極集中”に変化の兆し 人口移動データで読み解く移住の現場は…」という記事も出て、東京都の転出超過が取り沙汰されている。

コロナ前から、移住や新幹線通勤をしていた自身の経験から、そのメリットやデメリットを解説しようと思う。

東京生まれの私が移住したきっかけ

私(@odawara_life)は東京23区で生まれ、東京23区で育ったアラサーだ。

幼少時代も学生時代も都内で遊び、学び、飲み歩いていた。
東京に住んで、充実した環境にいることに幸福すら感じていた。

そんな私が、なぜ敢えて神奈川県の小田原市に移住したか?
それは「結婚」である。

妻がもともと小田原っ子であり、今後の家庭の諸事情を考えた結果、私が小田原に移住したほうがよい、という結論になった。
それまでは、「小田原に住む」なんて考えたこともなかったし、一生東京で不便のない暮らしをする前提であった。

なので、東京を離れるなど私にとっては絶望すら感じる(笑)出来事であり、決意するまでには時間がかかった。

移住前の筆者
移住前の筆者

小田原って便利なのか?買い物は?鉄道や交通の利便性は?飲み屋は?ショッピングに困らないの?

と、漠然とした疑問ばかりが湧いてきたのは記憶に新しい。

東京を離れ、小田原に移住して3年

あれから、もう3年ほど経った。

現在私は小田原で快適にテレワークをしながら、特に不便やストレスなく、東京にいた時よりも幸福度が高い暮らしをしている。

2020年以降は、コロナ禍で見通しが不透明で出遅れている感があるが、今後は子どもも望みつつ、永住する前提で小田原ライフプランをワクワクしながら検討しているさなかだ。

それらの具体的な小田原ライフのエピソードは、多様な観点で別記事でも順次まとめていこうと思うので、ぜひ参考にしてほしい。

移住のメリット

1.無意識な精神的ストレスからの開放

東京に住んでいると、思いついたときに買い物や娯楽などに手が届く。
日をまたいでも余裕で終電で帰れる。
都会といえばそんな自由と利便性に包まれた世界であるが、旅行に行った帰りはよく「コンクリだらけの東京に戻るのが馬鹿らしい」と思うときがよくあった。
ずっと都会にいると気づかなかったが、小田原に移住してみると、その感覚は正しかったと思い知らされた。
東京の緑のない窮屈さや、賃料の高いマンションに住む意味、満員電車で毎朝毎晩通勤する意味が、ほんとうに有意義だったのかと自問すると、YESとは言えない。

小田原に移住してからの、精神的開放感と幸福感は、とても生まれ育った東京では味わえない感覚だ。

2.無駄な出費の低下

東京に住んでいる頃は、たいして距離もないのに遅延や人身事故でダイヤが乱れる満員電車で通勤し、ランチは同僚とよく美味しいお店を開拓して過ごす日々だった。

それはそれで非常に楽しく、人に紹介したくなるお店も多かったが、なにぶん食費がかかりすぎる。
ランチは、1,000円以上はあたりまえ。
仕事の息抜きにとたまにより高いお店に入ったりすることも多かった。

また、午後の一息にカフェに立ち寄ったり、デスクでつかれればコンビニにふらっと行ってコーヒーやお菓子を買う毎日だった。
小田原移住後にテレワークライフも謳歌しているいま、そのどれもがコスパが悪いものだったと感じる。

もちろんランチでのコミュニケーションなどは十分有意義なのだが、無駄なカフェやおやつ代をコンビニに貢献することはなくなったので、食費は数万円に及んで軽減されている状況だ。

最近はデロンギの全自動コーヒーマシンを導入したことで、コンビニでは1杯100円以上したコーヒーと同ランクの美味しい挽きたてコーヒーが、豆代換算で数十円/杯で飲み放題。

自宅がドリンクバーのようで、仕事中も楽しくて仕方がない

3.家賃のコスパがよい

【実体験から解説】「新幹線通勤」の7つのメリットと3つのデメリット」の記事でも紹介したが、何よりもコスパが良いのは住居である。
東京では一人暮らしをしていたが、仕事で疲れてクタクタになるからこそ快適な部屋が良いと、張り切ってマンションの14階に住んでいた。

1Kで面積は25㎡以下で、家賃は9万円超だった。
それが、現在では3DKで面積も3倍近くになり、家賃は管理費込みで5万円台だ。東京よりも3万/月以上も安い
したがって、新幹線通勤をした場合、新幹線定期券代は自腹で3万程度/月だったので、新幹線通勤のコストを含めても、東京の1Kの家賃よりもお得なのだ。

4.観光客気分で毎日が旅行のようなお出かけ

言うまでもないが、近くには漁港や海辺、元祖かまぼこやさんもあれば、地元で獲れたての新鮮な野菜が揃う直売所などもたくさん。
また隣町に足を伸ばせば、箱根の温泉というスーパー銭湯が大量にあるのだ。

こんなに手軽に源泉かけ流しの贅沢な銭湯に入れる場所など、東京にあっただろうか?(笑)

自分へのごほうびにスーパー銭湯に入る! という人は、ぜひ小田原エリアに移住をおすすめする。

もっと手軽に、自分へのごほうびし放題だ。

5.都内ではあり得ないマイホームの広さとコスパ

賃貸住宅の場合は、先述のように家賃のコスパがよく、新幹線通勤をしてもお得だが、マイホームを構えるという視点でも、東京よりはるかに上質な一戸建てを手に入れることができるだろう。
筆者は、小田原に移住して思った以上に環境が良いので、いつかマイホームも小田原に建ててしまおうと考えており何度か不動産業者に相談に行っている。
そもそも、土地は1,000万円代~手に入るので、東京で数十億する広さの土地など、小田原なら余裕で入手可能だ
また、建売住宅ならなおさらお得で、メーカーにもよるがそこら辺に「1,980万円」「2,980万円」という土地付き新築一戸建てがじゃんじゃん売られている。
東京生まれの筆者は漠然と東京に住み続ける気でいたが、移住後にこれをみたら、もう東京に戻る理由はなくなった。

移住のデメリット

1.都市ガスからプロパンガスに変わるとガス代が激増

プロパンガス代が高すぎて納得行かなかった記事にもまとめたが、本当に高くてびっくりした。

東京で利用していた都市ガスの4倍程度だったので、移住する際は転居先の物件のガスの種類やガス会社にも着目することをおすすめする。

なお、入居者が気軽にガス会社を変更することが難しい集合住宅で単価が高いケースがほとんどのようで、一戸建ての場合はそこまで狼狽するような金額ではないようだ。

2.頻繁に都内に通勤するなら時間がかかる

例えば会社役員や、都内で接客や現場仕事をしているなど、リモートワークが困難な職種の方は、当然通勤しなければならないので、通勤先によっては時間がかかるだろう。
しかし、新幹線を使う場合、都内で通勤するより早い場合がある。東海道新幹線を使うと、小田原駅から新横浜駅までは約15分、小田原駅から東京駅までは約30分でアクセス可能だ。

職場が品川駅や東京駅近辺であれば、もはや小田原に移住してもアクセスの優位性は変わらない場合がある
さらに、新横浜から今後2022年度下期に開通予定の「相鉄・東急直通線」を使うと、東急東横線渋谷方面や東急目黒線目黒方面にもアクセスが容易になるため、都内へのアクセスのポテンシャルは非常に高い。
新幹線通勤は、一度味わってしまうと満員電車に乗る気が喪失するリスクがあるので、それなりの覚悟が必要である(笑)が、ぜひおすすめしたい通勤手段だ。

3.車がないと利便性を享受できない一部の場所がある

小田原駅近辺や、そこから接続する伊豆箱根鉄道大雄山線や小田急線沿いであれば、ある程度住宅街の生活圏内に利便性は保たれているが、一部の商業エリアは車のほうが便利な場所もある。
たとえば、フレスポ小田原シティモールダイナシティなどは、鉄道の駅から若干離れたところにあるため、これらへの買い物などは車で行ったほうが楽である。
ただしバスなども充実はしているため、バスに抵抗がなければ問題はないともいえる。

新幹線通勤のメリット

新幹線通勤の7つのメリットはこの記事でも紹介したが、さらにざっくりまとめて挙げるとすると以下の3点だ。

  1. 満員電車とは縁を切れる
  2. 家のような快適性
  3. ストレスからの開放

満員電車とおさらばできるのは言うまでもないが、車内Wi-Fiを使えたり、ご飯を食べれたり、きれいなトイレもたくさんある安心感はこの上ないメリットだと思う。

また、それに付随して、無意識に感じていた満員電車のストレスからも開放され、まるで別世界のような清々しさを毎朝毎晩味わいながら通勤できる

これは、一度やった人にしかわからない世界だ。

新幹線通勤のデメリット

新幹線通勤の3つのデメリットはこの記事でも紹介したとおりだが、やはり「新幹線通勤」を始める最初は、腰が重い点が挙げられる。
なにぶん、新幹線通勤は「イレギュラー」のため、

  • 会社が許可してくれるのか?
  • 新幹線特急券相当分は会社から支給可能か、自腹か?
  • 新幹線の発車時刻と、自身の通勤タイミングは一致するか?

など、最初の確認事項が多くなる。

筆者の場合は、在来線定期分だけ会社から支給され、新幹線定期券との差額は自腹で、と会社と合意していた。

ただ、最近ではヤフー社が遠距離通勤を認めるなど、社会全体としてそのような通勤やライフスタイルを受け入れはじめているので、今後徐々に「当たり前」になっていくと考えている。

そのあたりは、自身の時間の使い方や通勤の価値観を尊重しつつ決めれば良いと思う。

まとめ

最近、筆者のサイトで「【実体験から解説】「新幹線通勤」の7つのメリットと3つのデメリット」の記事が、「新幹線通勤」というワードで継続的にGoogle検索1位を保ち続けている。

それだけ皆さんが興味をもち、着目されている通勤手段なのだと痛感している。

実際にコロナ禍に入ってからは、多くの人が都会に住み、都会で働く常識に溺れていることに気づき、移住や新幹線通勤を検討し始めたのだと思う。

そのなかで、多くの情報サイトやブログ記事も散見されるが、当時移住を検討していた私が必要としていたありのままの情報はなかなかないように見受けられる。

当時の私と同じように、移住や新幹線通勤について知りたいと思っている人向けに、私の実際の体験談を中心にまとめている。

今後も、「小田原移住ライフ」というテーマで、多角的に実際の体験談をお届けしていこうと思っているので、ぜひチェックしてみてほしい。

最近はTwitter(@odawara_life)もはじめたので、ぜひフォローしていただけると励みになる。

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